はじめましての方ははじめまして。みおにと申します。
最近ボカクラとかでVJが欲しいな~とかやりたいな~って人が増えてきた感じがあるのでここいらで一度記事にしてみました!
- 1.そもそもVJってなに?
- 2.VJの「種類」
- 3.mix式VJのソフト
- 4.ポン出し式VJのソフト・やり方(?)
- 5.ジェネラティブ式VJのソフト・言語・やり方
- 6.費用(一番のハードル)
- 7.VJを育成したいね
1.そもそもVJってなに?
VJとは、クラブで映像演出をする人のことです。
DJが「Disc Jockey」なのに対して「Video Jockey」ということですね。
クラブに行ったことがある人なら、DJの後ろで映像をチカチカさせたりMV流したりしている人を見たことがあるでしょう。アレですアレ。
2.VJの「種類」
クラブのVJはその映像を作る方法だったりで概ね3種類に分けられます。
1.「MIX式VJ」
僕がやってるのはコレです。複数の映像素材を重ねたりエフェクトをかけたりして映像を作ります。使う映像素材は買ってきたり自分で作ったり色々です。
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現在のVJはゲストのみおにさん!(@vj_mioni )
苔氏さんの複雑な展開にぴったり追従!音の激しさとその奥に秘められた繊細さまでを絶妙に表現されてます…!
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2番手は準レギュラー苔氏!(@kokeshi_0406 )
最先端のボカロのドラムンベース・ブレイクコアでフロアをヘビィに揺さぶっていきます!この勢いにノリ遅れるな🔥
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2.「ジェネラティブVJ」
これはプログラミングで映像を作ってリアルタイムで映像を生成するという手法です。この場合マイクから音を拾ってオーディオリアクティブにしたり、カメラを使って色々できたりと色々できます。が、始めるにはかなりハードルが高いです。
3.「ポン出しVJ」
原曲MVをDJの流している曲に合わせて流すという手法です。仕組みとしてはMIX式に近く、原曲の上に素材を重ねたりすることもあります。が、今流れている曲に映像を合わせる「リップシンク」といった独自の技術があったり、いろいろな面で大きく違うのでここでは分けます。
3.mix式VJのソフト
mix式VJのソフトはいくつかあります。
1.resolume
僕が使っているのはこれです。エフェクトかけたりとかの自由度は高めで、日本語の情報も多めに転がっている印象。ただかなり高スペックなパソコンが必要です。
対応する動画フォーマットが少なめですが、resolume Allyというresolumeに最適なコーデックに変換してくれるソフトが付いてくるのでそいつにぶち込んでやればいいと思います。
価格は44,880円
学割で半額になるほか、毎年ブラックフライデーでさらに半額になります。(なんと併用可)
2.GrandVJ
周りで使っている人は多くないですが、多くの素材を切り替えるのには非常に優れているそうです。あとこのソフトを作っている会社さんがBitWigというDAWを作っているところであるからかDAWとの連携とかも...でもこれボカロVJにあまり関係ないかもしれない。あといろんなコーデックに対応してくれているので何も考えずにたくさん素材を入れたい人にいいそうです。
価格は44,990円
学割で10%オフになるほか、ブラックフライデーでも半額になります。
3.VDMX
周りで使っている人が一番多いかもしれないです。ただこのソフト、Macのみ対応で僕はMacを持っていないので何とも言えません!でも日本語情報が多く転がっているし結構なVJさんが使っているので聞けばいろいろ教えてくれると思います。
価格は399米ドル(この記事書いている段階では60000円弱)
学割で半額になるほか、ブラックフライデーでも半額になります。(これも併用可能)
4.SynapseRack
Sainaさんという方が開発されているソフト。windowsのみ対応のソフトで、ノードを使ったエフェクト掛けやステップシーケンサを用いた画像切り替えなど多彩な機能を使うことができます。ただ対応コーデックは少な目なので注意。掛けられるエフェクトも上三つに比べると少ないものの、非常に安価なので初心者向けだと思います。ただしNodeを使ったエフェクト掛けは慣れていないとわからないことが多いかもとか、ベータ版・個人製作だけあり、設定周りや素材周りが不便だったりはします。同じ作者さんのSSS VJ Toolも検討あれ。
#SynapseRack を使ってみる pic.twitter.com/B7nknHU7AT
— みおに (@vj_mioni) 2023年9月4日
価格は12000円。ただしDemo版でもウォーターマークなしなので幾つかの機能制限を飲み込めば十分使用に耐えます。
やはりエフェクトを乗せたりする都合上、どれもこれもPCスペックはどれも必要です。皆体験版がありますので、いったんそいつで動作確認してから購入するようにしましょう。
VJプレイの方法はソフトごとによって異なるので各ソフトのチュートリアルを探してください。
resolumeだと以下のサイトを参考にすると分かりやすくまとまっています。
(少し古いのですが、基礎の操作は変わらないので大丈夫だと思います)
4.ポン出し式VJのソフト・やり方(?)
ポン出しVJは流れている曲の動画を流すVJです。実は上のmix式VJでも同じようなことはできるのですが、複雑なエフェクトをかける必要がない(むしろかけない方がいいまである)のでそのぶんだけお安いソフトや軽いソフトが出ています。
1.Virtual DJ
DJソフトじゃん!!!!いや実はVJもできます。
DJソフトなのでDJの人でもわかりやすく、またセトリ機能が使えたりBPM解析が優秀だったりいろいろポン出しVJに向いています。あと(比較的)軽いらしい。それからPiPが可能なのでストリーミングが利用できます(あとで説明します)。
ただこのソフトの料金体制とかが少々わかりにくく、またDJソフトとしては最近下火だそうです。
価格は50000円弱または約3000円/月
2.rekordbox
DJソフトじゃん!!!!いや実はVJもできます。(2回目)
たぶん一番よく見かけるDJソフトにも実はVJ機能がついているんですよね。先に上げたVirtualDJと同じくDJソフトとして音楽解析が優れていたりするほか、追加でサブスクするとRekordboxLyricっていう歌詞を音楽に合わせてお出ししてくれる機能を使えたり(!)とできることが多彩です。ただ操作がかなりDJによってて初めてVJの人には向いていないかもしれない...とのこと。(あくまでDJしながら動画を出すためのものだし仕方ない)
価格は1000円/月または1600円/月
3.Web VJ
なんとWEBでVJができます!ドラッグアンドドロップで素材差し替え、AB切り替えなど基本のポン出しだけならコレで十分可能です。ただネット環境必須なこととかに注意。
あとブラウザによって対応しているしていないとかありそう。とくにmidi使う周りとか...
なんと無料で使えるので、初心者に優しい。
4.VLC Media Player + OBS Studio + NDI
言わずとしれた万能フリーメディアプレイヤーと配信ソフトたちです。
つまりVLCで動画を再生してそれをNDIやOBSで切り替えて使おう!という方法です。全部無料ですが、初期設定がかなり面倒だったり...(自分もやったことありますが正直めんどい)以下の記事が詳しいのでおすすめです。あとVLC Media Playerはストリーミング再生ができます。
それでまぁ、ポン出しするMVをどう用意するかなのですが、2つ方法があります。一つは「何らかの手段で」MVの動画を入手する方法。もう一つがYouTubeやニコニコなど動画サイトをキャプチャする方法です。前者は事前に動画を入手する必要がある...ということはつまりセトリを手に入れなければなりません。後者はその場で動画を検索して持ってくる方法で、瞬発力が必要です。
後者はできるソフトが限られ、VDMXやVirtual DJがネイティブで対応。resolumeなどではプラグインがあったり。VLC Media Player + OBS Studio + NDIも可能です。
で、原曲のMVには当然権利がありますので、事前に許可を取ってください!
そして動画の権利は動画師さんにある...だけでなく絵師さんにもあったりボカロPさんに譲渡されていたり色々なので明確な窓口が設定されている場合以外は全員にお伺いを立てるのが一番安全です。......一回自分がやったときには絵師さんと動画師さんで見解が異なっていた...みたいなこともあったので......
5.ジェネラティブ式VJのソフト・言語・やり方
こいつだけかなり毛色が違います。
ジェネラティブ式はプログラミングで映像を作る方法です。ライブコーディングでカタカタ現場で映像を弄ったり、マイクやカメラなどで現地の情報を拾ってリアルタイムに映像を作ったりできます。(音楽の波形を作ったりね)
ちなみにプログラミングとはいえども言語を扱うだけでなくnodeと呼ばれる情報の処理だったり数字だったりを持つものをくっつけてやる直感的な方法があります(書き方が全然直感的でない!)。
以下に代表的なものを置いておきます。
1.touchdesigner
多分一番よく使われているやつ。
touchdesignerのチュートリアルで作ったヤツ pic.twitter.com/KGcTzL5BVD
— みおに (@vj_mioni) 2023年9月4日
こういう音楽に反応するやつとかCG使ってグリグリとかできるよ!多分コレ系だとMIDI割り当てたりできてライブパフォーマンス向けなのかも。
無料でも使えるのでもお試しあれ。
ちなみにプログラミング的なものなのでこいつを使ってVJソフトをつくることすら可能です
2.GLSL
GLSLはC言語をベースとしたシェーダー言語です.......
これだと伝わらない可能性があるので、簡単に言うと、CGを作れるプログラムです!
このGLSLをゴリゴリにいじって映像を作るという手法があります。
以下の動画の左側で音楽に合わせた映像を作ってます。(実は音楽の方も右側でプログラミングしてます。)
これの解説を丁寧にVJさんが書いてくれているので、興味がある人はまず雰囲気を掴むためにもどうぞ
GLSLでどんな映像が作れるかの作例は以下のサイトを見てみてください。見てるだけでも楽しいよ!
他にもpyrhonでやるやつとかrustでやるやつとか色々あるので、プログラマーの方は自分なりの言語で調べて見るといいかもしれませんね。
6.費用(一番のハードル)
ここまで書いたVJソフトだったりの値段+
そこそこのスペックのパソコン(MacBook Pro*1 or windowsゲーミングノート)+
(MIDIコン(6000円))+
2TB程度のHDD(1万円)
これくらいかかります。
大体13万から20万円です。
かなり安く済ませようとすれば(無料ソフト+普段遣いのノートPC+キーボード)、まぁほぼ無料で始めることもできますが.......
身近にVJがいれば、色々教えてくれると思うので相談してみてください。
7.VJを育成したいね
一個前の項目で9割くらいの志望者が逃げてった気がしますが、、、VJめっちゃ不足しているので、始めたいといえば先輩は全力で応援します!
ボカクラの縁の下の力持ちになろう!!